第1回坂田記念ジャーナリズム賞(1993年)

(敬称略)

第1部門(スクープ・企画報道)

第2部門(国際交流・国際貢献報道)

放送の部

該当作なし

海外研修補助

・京都新聞社「世界はいま」取材の国際部(代表=清原邦雄・編集副委員長)

・毎日放送「フロン問題」フロン問題取材班(代表=小林章良・経済部副部長)

・NHK大阪放送局「アジアマンスリー」班 (代表=土屋三千夫・チーフプロデューサー)

第1回坂田賞授賞理由

第1部門(スクープ・企画報道)

新聞の部

【坂田記念ジャーナリズム賞(1件)】
★産経新聞大阪本社人権問題取材班
 代表=平田篤州・社会部次長
 長期連載「人権考」

推薦理由

 取材班は、人権にかかわるニュースを発掘して報道するほか長期連載を手掛けるために社会部を中心に7人で編成。受賞対象になった「人権考」は平成5年6月から11月まで夕刊社会面で86回にわたって連載されました。目的は世界人権会議が開かれるのを機会に、わが国の人権を取り巻く諸問題にメスをいれ、人権の貴さを訴えるためでした。
 外国人問題、子供、戦争、女性、部落問題の5部門に分け、1シリーズ12回から22回の連載でした。

授賞理由

 選考委員会では、人権問題の多角的な側面を具体的に取り上げた点が評価されました。

放送の部

【坂田記念ジャーナリズム賞(1件)】
★NHK大阪放送局文化部チーフディレクター・福田雅子
 「シリーズ人権」

推薦理由

 福田さんは大阪放送局で長年にわたり教養番組、生涯番組のディレクターとして活躍。中でも「差別と人権」問題では関係者の膨大な証言を記録するとともに番組を通して啓発を続けました。受賞対象の「シリーズ人権」では、平成5年3月から 12月にかけ「国際先住民年に人間の大地に生きる」(アイヌ民族)、「国際先住民年に開発・環境・文化」(世界の先住民族はいま)、「穢れと清め・差別意識の源流」、「国際化の中の人権教育」「人権教育の創造~大阪国際人権教育シンポジュウムから」として教育TVで放送されました。

授賞理由

 選考委員会では、長年「差別と人権」問題に取り組み、3年間のこのシリーズはその集大成で、丹念な取材に基づく映像と解説が評価されました。

第2部門(国際交流・国際貢献報道)

新聞の部

【坂田記念ジャーナリズム賞(1件)】
★毎日新聞大阪本社難民問題取材班
 代表=神谷周孝・社会部長
 連載「流浪の命―アフリカの角」

推薦理由

 受賞対象の「流浪の命ーアフリカの角」はソマリア・スーダンの難民救済を取り上げ、平成5年7、8月に1面と社会面で連載、特集紙面、報道写真、特派員報告会などを展開しました。取材班は社会部と写真部で編成、昭和54年から15年間にわたり飢えや貧困に苦しむアジア、アフリカの難民を取材、救済キャンペーンを展開してきました。豊かさの時代の中で、社会的反響は大きく、寄せられた善意の募金は10億円を突破、主にユニセフを通じ、世界の恵まれない子供たちのために役立てられています。

授賞理由

 選考委員会では、重い主題を身近に考えさせ貴重な問題提起をしたのと、15年間毎年難民救済に取り組んだ努力が評価されました。

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